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「腹膜透析」について知ろう

治療法その2「腹膜透析」

治療法その2「腹膜透析」

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「腹膜透析」とはどのような治療なのか

日本では血液透析が圧倒的に多いとはいえ、「腹膜透析」を選択する人も少なからず存在します。事例が少ない治療方法だからこそ、透析の現場で仕事をしたい看護師なら知っておきたいことです。
腹膜透析とは、「腹膜」と呼ばれるお腹の中にある部分の機能を利用して血液をろ過していく方法です。腹膜は、消化器系の内臓を覆っている薄い膜のことです。腹膜透析では、お腹の中に専用のカテーテルを入れて外の機械とつなぎ、透析液を注入してそのままにしておきます。時間が経つと腹膜の血管を通って血液中にあった毒素や水分が浸透液に移るので、決められた時間が経過したら浸透液を新しくします。この工程を繰り返すことによって徐々に血液が浄化されていくという仕組みです。
腹膜透析の最大の特徴は、在宅で行うことができる治療という点です。血液透析の場合は週に2〜3回ですが、腹膜透析の場合は毎日在宅で透析を行い月に1〜2回通院する必要があります。場所を選ばずに治療が可能ということで、自宅だけでなく職場や学校などで処置を行う人もいます。医師や看護師などの医療関係者がいなくても、患者本人や家族などが行える治療方法ということで、通院のないライフスタイルを選択したい患者にとっては便利な治療方法といえるでしょう。透析をしても腎臓の機能が回復する訳ではありませんが、腹膜透析については、腎臓の機能を長持ちさせられる効果を実感している患者もいるとされています。腹膜透析を行えるようにするためには、透析液をお腹の中に入れるためのカテーテル用のチューブを埋め込む手術が必要です。

腹膜透析にも2種類ある

腹膜透析には、「CAPD」と「APD」と呼ばれる2つの方法があります。CAPDのほうは1日に2〜4回程度、患者自身が透析液を交換するという方法で行われます。1回にかかる時間は30分程度なので、自宅でなくても治療できます。
APDは、就寝中に機械で自動的に浸透液を交換できる方法です。夜中に何度も起きる必要はなく、就寝前後に機械をセットするだけで透析治療ができます。ただし、夜間の処置だけでは血液が十分に浄化されない場合には、APDと並行して日中に透析液を入れたままにするCAPDを行うこともあります。

腹膜透析のメリットやデメリット

腹膜透析のメリットは、血液透析に比べて体への負担が少ないことです。また、カリウムの除去に強いため、食事制限も少し緩めに考えることができます。治療に何時間も縛られることがないので、働きながら透析をしたい人などにとってはかなりメリットのある方法です。デメリットとしては、お腹から常にチューブが出ている状態で日常生活を送らなければならないという点です。感染などの恐れがあるため、入浴にも注意を払う必要があります。血液透析のように生涯続けられる治療ではなく、やがては別の透析方法に変えなければなりません。

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